技術

ビットコインだけじゃない!暗号資産(仮想通貨)の種類

暗号資産(仮想通貨)ってビットコイン(BTC)だけだと思ってませんか?
実はビットコイン(BTC)だけではなく、世の中にはたくさんの暗号資産(仮想通貨)が存在します。

2009年1月に最初の仮想通貨であるビットコイン(BTC)が誕生してから、イーサリアム(ETH)をはじめ多くのアルトコインが開発され、2022年1月現在、その数は1,700銘柄※を超えていると言われています。
※参照:CoinMarketCap

そこで今回は、話題のメジャーなアルトコインについてご紹介します。

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それぞれのアルトコインが持つ特色についてもご紹介します!

暗号資産(仮想通貨)とは?概要と歴史について「暗号資産(仮想通貨)ってよく目にするようになったけど、一体なんなの?」と思っていませんか? ビットコインの価格が高騰しているニュースやテレビCMなどでよく目にするため、暗号資産(仮想通貨)の売買・取引・投資に興味を持って始めてみたい方も少なくないでしょう。 今や暗号資産(仮想通貨)は資産運用としても一般的です。 そこでこの記事では、ビットコインなどの暗号資産(仮想通貨)の概要と歴史について解説します。...

ビットコイン とアルトコイン

アルトコインとは、ビットコイン(BTC)を除いたすべての暗号資産(仮想通貨)のことを指します。

アルトコインはすべて、ビットコイン(BTC)よりも後に誕生しています。そのため、ビビットコイン(BTC)よりも時価総額が劣りますが、ビットコイン(BTC)の欠点を補う性能を備えていたり、ビットコイン(BTC)とは別の目的でつくられていたりします。

ビットコイン(BTC)もアルトコインも値動きは似通った反応を見せることが多いことが特徴です。マクロな視点で見ると、基本的にはビットコイン(BTC)と相関関係にあるアルトコインが多くあるためです。

ビットコイン(BTC)

暗号資産(仮想通貨)の歴史について考える際、ビットコイン(BTC)は欠かすことのできない重要な存在です。それは、あらゆる暗号資産(仮想通貨)のなかで最初に作られたのが、ビットコイン(BTC)であるからです。

発行上限21,000,000 BTC
コンセンサスアルゴリズムProof of Work(PoW)
発行開始2009年1月
ティッカーコードBTC
考案者Satoshi Nakamoto
オフィシャルサイトhttps://bitcoin.org/ja/
ホワイトペーパーhttps://bitcoin.org/bitcoin.pdf

イーサリアム(ETH)

ビットコイン(BTC)と違い、イーサリアム(ETH)は「分散型アプリケーション」(Decentralized Applications、略称DApps)のプラットフォームのために開発されました。このプラットフォームを実現させたのが「スマートコントラクト」技術です。

発行上限上限なし
コンセンサスアルゴリズムProof of Work(PoW)
発行開始2015年7月
ティッカーコードETH
考案者Vitalik Buterin
オフィシャルサイトhttps://ethereum.org/
ホワイトペーパーhttps://cryptorating.eu/whitepapers/Ethereum/Ethereum_white_paper.pdf

リップル (XRP)

従来、銀行経由の国際送金には送金手数料の高さや送金速度の問題がありますが、リップル(XRP)は暗号資産(仮想通貨)の中でも処理コストが安く、取引の処理はわずか数秒で完結します。

発行上限100,000,000,000 XRP
コンセンサスアルゴリズムXRP Ledger Consensus Protocol
発行開始2012年
ティッカーコードXRP
考案者Ryan Fugger
オフィシャルサイトhttps://ripple.com/xrp/
ホワイトペーパーhttps://ripple.com/files/ripple_consensus_whitepaper.pdf

エンジンコイン(ENJ)

2009年に創業されている老舗のゲームコミュニティ企業Enjin Pte.Ltd.がイニシアチブをとる暗号資産(仮想通貨)とブロックチェーンエコシステムがエンジンコイン(ENJ)です。

発行上限1,000,000,000 ENJ
コンセンサスアルゴリズムProof of Work(PoW)
発行開始2017年11月
ティッカーコードENJ
考案者Enjin Pte Ltd.
オフィシャルサイトhttps://enjin.io
ホワイトペーパーhttps://cdn.enjin.io/downloads/whitepapers/enjin-coin/en.pdf

ポルカドット(DOT)

ポルカドット(DOT)はネットワークに参加するブロックチェーンの相互運用とセキュリティ共有、スケーラビリティの向上を目指すプロジェクトです。2016年にWeb3 Foundationによって立ち上げられました。最初のブロック(ジェネシスブロック)は2020年5月に生成されたばかりの比較的新しいブロックチェーンです。

発行上限上限なし
コンセンサスアルゴリズムNominated Proof of Stake (NPoS)
発行開始2020年5月
ティッカーコードDOT
考案者Web3 Foundation
オフィシャルサイトhttps://polkadot.network/ja/technology/
ホワイトペーパーhttps://polkadot.network/PolkaDotPaper.pdf

テゾス(XTZ)

テゾス(XTZ)には分散性を重視したリキッド・プルーフ・オブ・ステーク(LPoS)、より良いプロトコルの改良を目指すオンチェーンガバナンス、コードの安全性に寄与する形式検証の特徴があり、その他のブロックチェーンとの差別化を図っています。直近では活発な運用にも耐えられるようなブロックチェーンの効率化やトランザクションコストの削減が行われており、DeFi(分散型金融)のような活動にも適したインフラ作りが進行しています。

発行上限上限なし
コンセンサスアルゴリズムProof of Stake(PoS)
発行開始2017年6月
ティッカーコードXTZ
考案者Arthur Breitman
オフィシャルサイトhttps://tezos.com/
ホワイトペーパーhttps://tezos.com/whitepaper.pdf

ジム(XYM)

企業とブロックチェーンを結びつけ、新しい価値を生み出すことを支援するブロックチェーンプラットフォームであるシンボル、そのブロックチェーン上で流通するネイティブトークンをジム(XYM)と言います。
シンボルは、ネムをベースにして開発されたブロックチェーンで、2021年3月17日に最初のブロック(ジェネシスブロック)が生成されました。

発行上限8,999,999,999
コンセンサスアルゴリズムProof of Stake Plus(PoS+)
発行開始2021年3月
ティッカーコードBTC
考案者NEM Group Limited
オフィシャルサイトhttps://symbolplatform.com/
ホワイトペーパーhttps://docs.symbolplatform.com/

ステーブルコインとは

暗号資産(仮想通貨)はボラティリティ(価格の変動幅)が激しくその実用性に課題があると一般的に言われています。暗号資産(仮想通貨)が広く普及する上でも価格の安定は大きな課題の一つとして考えられ、そのデメリットを解決するために誕生しました。暗号資産(仮想通貨)トレードだけでなく、送金や決済時の手段としても利用価値が高いと言われています。

値動きを抑える工夫はステーブルコインによってさまざまですが、一例をあげると、ドルや円といった法定通貨を担保にしたステーブルコインは法定通貨との交換比率を固定化することで、価格の安定化を目指しています。

法定通貨担保型

円やドルなどの法定通貨の価値を担保した暗号資産(仮想通貨)のことを、法定通貨担保型のステーブルコインといいます。法定通貨との交換比率を固定化することで、価格の安定化を目指しているといえます。

コモディティ型

コモディティ型のステーブルコインは、金や石油などの「コモディティ」を担保にした暗号資産(仮想通貨)です。

コモディティに関しても、法定通貨と同様に値動きが比較的安定しているので決済手段として期待が大きいステーブルコインとなっています。

仮想通貨担保型

ビットコインやイーサリアムなどの暗号資産(仮想通貨)を担保にする仮想通貨は、総称して「暗号資産(仮想通貨)担保型」のステーブルコインと呼ばれています。

中央機関に依存する必要がないため、非中央集権的な暗号資産(仮想通貨)の性質を保てますが、価格変動の少ない法定通貨と違って仮想通貨はボラティリティが大きいため、ステーブルコイン自体の価値も不安定になりがちです。

無担保型

法定通貨や暗号資産(仮想通貨)などの担保を保有せず、通貨の供給量を調整することで法定通貨と同様の値動きを目指すステーブルコインです。

価格が高騰している場合、コインを追加発行し全体の供給量を増やすことで、価格を押し下げることができます。逆に価格が暴落している場合、コインを市場から購入し全体の供給量を減らすことで、価格を押し上げることができます。無担保型では経済原理に従ったアルゴリズムによって価格の自動調整が行われます。

これは、中央銀行が紙幣の供給量を調節することで物価を安定させている方法と同等です。